昨日、拙者失神でになってしまいました・・・
では、失神ってどうやって起こるんだろう・・・
あと、小・中学校で朝礼のときとかいきなりぶっ倒れる人とかいませんでしたか?
調べてまいりました!!
詳しく、マスターしたいかたはこちらにジャーーンプ!!
では、まず失神の定義から・・・
失神とは、一過性意識の消失により、筋緊張低下をきたし、起立不可能な状態にあることをいいます。
原因は、大きく分けて、心血管系に原因がある場合とそうでない場合に分けられます。
今回は心血管系に原因がある場合をくわしく見ていきまっせ!
これまた、大きく4つに分けられます。
1 神経性血圧調節障害 ・・・器質的異常はなく、神経反射による失神であります。今回はこれが主題となりまっせ。
2 起立性低血圧、起立性循環調節障害 ・・・起立時に血圧を維持する反射に異常が生じておきる失神であります。
(起立時には、血圧低下は圧受容体によって感知され、求心性迷走神経活動が低下して、 血管運動中枢からの遠心性交感神経活動の亢進による
心拍数の増加容量血管(静脈)および抵抗血管の収縮により血圧は維持される。したがって、反射弓のどの部分に異常があっても血圧は維持されない。)
3 不整脈に合併する失神 ・・・これは1の予後の比較的良い神経調節性とは異なり、突然死をきたすことがあります。
4 構造的心血管あるいは心肺疾患・・・器質的異常があるのが原因になります。
+α)
2の具体例・・・器質的な障害があるものとしては、Shy-Drager症候群、糖尿病性神経障害などがあり、
薬剤性起立性低血圧としてはα−ブロッカー服用時などにみられる失神がある。
3の具体例・・・洞機能不全症候群(徐脈頻脈症候群)、洞房結節伝導障害、発作性上室性頻拍症、
発作性心室性頻拍症、ペースメーカーの異常など
4の具体例・・・弁膜症(とくに大動脈弁狭窄症)、急性心筋梗塞、狭心症、閉塞性肥大型心筋症、心タンポナーデ、肺塞栓症など
今回はなんで失神が起こるかがメインなので、診断とか検査に興味あるかたはこちらへジャンプ!
今日のメインは1の神経性血圧調節障害について・・・
採血、疼痛、恐怖、精神的・肉体的ストレスあるいは長時間の起立が誘因となって失神を起こすのが、
このタイプのなかの、血管迷走神経性失神(最近では、神経調節性失神)あてはまります。
では、このメカニズムを見ていきましょう。
下に長時間起立時の自律神経の信号の経路を書いてます。

下肢に血液が貯留し、静脈還流量が減少
→肺動脈圧、あるいは動脈圧が低下
→この低下は圧受容体によって感知され、ここからの信号が迷走神経を介して孤束核を抑制する方向へ・・・
(孤束核について・・・・@孤束核からの信号は、血管運動中枢にある nに伝わり、交感神経には抑制的に働く。
A迷走神経核に伝わり、迷走神経に対しては亢進的に作用している。)
→求心性迷走神経活動は低下して、孤束核からの抑制がとれて交感神経が興奮し始める。
交感神経は、心拍数増加、心収縮力増大、レニン分泌・Na再吸収増加、エピネフリン増加、血管抵抗増大、
静脈還流増加などの生体の変化を招来し、結果として、心拍出量の増加、血圧の維持という方向にはたらます。
以上が、人間が長時間起立したときに起こる反応です。
この反応に異常事態が起きたら、失神になるわけです。
では、何が起きたら・・・下の図をご覧あれ!!

ずばり、Bezold−Jarish反射 です!
長時間の起立により、静脈還流量の低下が著しい
→左室容積低下と左室過剰収縮を起こし、左室メカノレセプターが刺激されて、
求心性迷走神経(無随線維)が奇異性に発火する。
→求心性迷走神経活動が突然亢進して、これが中枢におよび、
引続きおこる遠心性交感神経の抑制と遠心性迷走神経活動の亢進
→心拍数の減少、容量血管や抵抗血管の拡張による血圧低下
→失神!
以上のメカニズムをBezold−Jarish反射といい、
血管迷走神経性のメカニズムの1つとして考えられてます。
また、採血、疼痛、恐怖、精神的・肉体的ストレスが契機となり、
左室のメカノレセプターが刺激されても、失神は起きます。
自分の場合は恐怖か精神的ストレスが原因になったんでしょー(汗)
メカノレセプターが刺激されやすいかどうかは個人差があるんじゃないかな・・・
今日はこんなところでお・し・ま・い。
STUDYなすびへ