タスクセッターが書き物を出したのは日本で初?かもしれません。相澤さんのレポートを許可を得て転載します。
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Subject: [jccml:493] タスクセッターのひとりごと
Date: Tue, 10 Apr 2001 23:00:17 +0900
From: Aizawa Naoshi
相澤@JA2345です。
関宿で行われている日本選手権にタスクセッターとして参加してい
ます。
前半のReviewをお送りします。
選手の皆様やスタッフのみなさんの期間前半を終えての感想やご意
見などよろし
くお願いします。
1日目(4月6日)
気象庁の予報は午前中は持つが午後3時以降崩れる予報。
南東風が卓越して、ファイナルグライドがほぼ向かい風になること
が予想されま
した。
タスクを組むにあたって以下のことを留意しました。
午後3時には終わらせたい。
そのため1000点にはこだわらない。
2時間のエンルートタイムで平均80km/hをトップスピードに想定。
平均60km/hの人でも何とか帰れるタスク。
板倉方面からのファイナルグライド・・コース上の不整地のアウト
ランディング
場を複数押されることが出来、安全率が高い。
境橋のコントロールポイント・・本日の風向からはパイロットには
ストレスがか
かるが、後半からの宝珠花滑空場のウインチオペレーションを想定
しそういうコー
ス取りに慣れてもらう。
タスクA
AST:芽吹橋〜真岡駅〜小山絹滑空場〜鹿島橋〜境橋〜関宿18Fin
合計167.95km
小山絹、板倉を押さえてブルー4000ft程度で無理のない範囲のTPを
選択し2方向
へのジグザグコースにしました。
タスクB
AAT:芽吹橋〜下館駅(AA 000〜090 40km)〜渡良瀬川橋(AA 270
〜000 20km)〜
境橋(C R500m)〜関宿18Fin
合計118.05km
エリアはタスクAと同じで、前半のエリアを広く、後半のエリアを
狭くとりまし
た。
留意した点は以下です。
前半のエリアをどう使うか。(後半で調整させない)
4000ftいくかどうかのブルーコンディションで、板倉の山の中に入
ってほしくな
いため後半のエリアを意図的に小さくした。
エリアの広さは、60km/hの平均速度の人でも2時間でエリアをエリ
アすることが
出来て、トップで最大180km飛べる可能性のある広さを確保しまし
た。
タスクC
TDT(キャッツクレイドル)2.5h
タスクD
TDT(キャッツクレイドル)2.0h
タスクC、Dは予備タスクです。気象はそこそこ読めていたのでラン
チ後予想と違
うコンディションになった時のための予備です。よほどの事がない
限り使うつも
りはありませんでした。
この日はタスクBを選択、対流している雰囲気を強く感じたので、
偵察無しでラ
ンチを開始しました。
結果は予想からは大きくずれませんでしたが、前半のエリアが思い
のほかきつかっ
たようで不評でした。その為か距離は予想していた以上には伸びま
せんでした。
が、時間前にゴールしてしまうグライダーもあり、後半のエリアを
少しケチりす
ぎたかな?との印象でした。
それよりも気になったのが生還率です。9機中4機がアウトランディ
ング。うち4
機ともファイナルグライドに入れずに栗橋に3機、板倉に1機アウト
ランディング
しました。
もっとゴールしてくれると思ったんですけれどね...。
帰ってきた人全員ストレートインアプローチで、中にはゴールライ
ンを1m程度で
超えてからボン!って足と水を出して乾燥しつつある滑走路にお水
をあげてくれ
る人もいて楽しめました。
2日目(4月7日)
前日と違い、朝から好天の予報。9時過ぎにはCuの発生を観察でき
好条件が期待
できました。
この日は、
エンルートタイム3時間
平均時速85km/h程度のトップスピードを想定。
前半をCuコンディション4000ftで想定し、氏家、桑島橋、小山絹を
押さえられて
宇都宮の管制圏を避け、筑波山〜加波山〜雨巻山〜ツインリンクも
てぎ〜八溝の
山沿いを避けて平野の中央若干左寄りを北上するコースと、
後半板倉の山の方で5000ftのCuコンディションになることを想定し
て桐生辺りま
で西に延ばし、
関宿へ戻るための判断を難しくするために思川まで戻して南下し関
宿半島を先端
から真南に向かってファイナルグライドをするコースを設定。
タスクA
AST:野田橋〜新治駅〜喜連川TC〜下館駅〜小俣駅〜乙女橋〜関宿
18Fin
257.99km
タスクB
AAT:野田橋〜ホンダTC(AA 350〜140 50km)〜名崎送信所(C
R500m)〜新大平
駅(AA 270〜000 50km)〜関宿18Fin
179.22km
ASTとAATのタスクのコンセプトは同じです。こちらでコースを決め
てしまうか、
at your own liskで飛んでもらうかの差程度しかありません。
AATは扇形をいじって少し複雑に、かつ板倉の奥の山の中を良いCu
コンディショ
ンで飛べるように設定。
ブリーフィング後、すぐにコンペティションディレクターの川島さ
んとタスクA
のフィックスタスクで意見が一致し早々にランチング。
蓋を開けてみれば、関宿の典型的な南風でのBigDayで、たぶん
300kmも可能でし
た。飛びたかったなぁ。
トラッキングシステムを見ている人からスタート1時間もしないう
ちに「もう喜
連川だよ」といわれ、非常にショックでした。速い。一時はみんな
帰ってきて、
しかもトップ100km超えたら1000点つかなくなる〜と頭を抱えまし
た。
でも、結果は生還率はさらに下がって36.4%。うーん。
帰ってきた人はみんないいタスクだったっていってくれるんです
が、アウトラン
ディングしたひとはみんな話してくれないんですよね。そりゃ気持
ちは良くわか
るけど、出来たら話してほしかったな。
3日目(4月8日)
朝から曇り。少しずつ太陽の光が見えて、太陽くんが一生懸命雲を
蒸発させてい
るような感じ。
小山はさらに状況が悪く、エマ取りの飛行機を上げる事が出来な
い。
関宿は南から少しずつ雲が切れ、ついに上空にも青空がのぞき始め
たため、急遽
スーパーカブでエマを測定する。
日照予報は全くあてにならず、小山の状況も関宿以上に悪そうで昇
温して雲底が
上がることを期待する程度で全く先のエリアの状況や見通しが読め
ない。
その為、泣く泣くTDTをセット。制限時間は前半最終日のためもあ
り2hと1.5h。
どんなに飛んでも200kmはいかないだろう、と予想。
蓋を開けてみれば、関宿の直上から北西に向かってストリートが発
達。トップの
平均時速はあっさりと100km/hをオーバーしました。
ゴール付近でカメラを構える某カメラマンをよそに全員150m以上で
アプローチし
てきて皆さん場周を描いて降りてきてくれました。生還率100
%!。(とてもう
れしい。)
前半はみんな南風の日だったので、後半は1日くらい北風の関宿の
BigDayがある
といいですね。エンルート5h以上でOVER300kmが組めます。さあ、
週末が楽しみ
です。(でもやっぱり飛びたい!。)
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Aizawa Naoshi
JA2345 / AW
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相澤タスクセッターのレポート
後半も3日とも競技が成立して、全日程成立し、トップは5800点を超え、総タスク距離は1304.98kmを記録しました。後半をReviewしたいと思います。
4日目(4月13日)この日は、私実は仕事になってしまい、島川さんにお願いしまし
た。
朝電話してタスクをきいてみると、AATで無難にエリアを設定した模様。トップは236.42kmを飛びました。朝の予報は7000ftだったそうなんですが、時間を追って状況が悪くなるコンディションだったようです。
また、この日何年ぶりにMac市川さんがデイリートップの座を明け渡しました。
試合とは関係ありませんが、市川博一さんが900kmOVERを飛んだ日でした。
夕方、関宿によると、3日目のスコアについてコンプレイン(苦情)が出ているとのことで、全選手の距離の再計算と、Pm(最高可能点)の解釈についての誤りが発見されました。(この件は別にかかなければとおもいます。)翌日のブリーフィングで説明と、スコアの修整発表が行われまし
た。
5日目(4月14日)
夕方から崩れる予報で、この日もタスクの時間が取れない。テンプトレースも決して良くなくて4000ft程度?。また、シーブリーズとの競争になる...。とにかく天気のサイクルが1日で1サイクルするようなイメージで、正直な所データを前にボーゼンとしてしまっていたのでした。一番悩んだ日でした。
なぜなら、前日のスコアから、AATの欠点が見えてしまい使うことを考えてしまっていたのです。残り2日とにかくFixタスクにしよう!と考えてました。
でも、このデータで遠くには出したくありません。小山ローカルと板倉ローカルを押さえてショートタスクを組むことにしました。平均速度は、標準を70km/h、トップを85km/hで想定しました。
最終的に、同じエリアで距離を2種類に分けてセット。時間が取れそうだったら、70km/hで3時間のA。もし崩れるのが早そうだったら70km/hで2時間と少しのBを想定しました。
タスクA:AST 野田橋〜真岡駅〜田沼駅〜下館駅〜渡良瀬川橋〜境橋〜関宿36の213.52km。
タスクB:AST 野田橋〜真岡駅〜福猿橋〜境橋〜関宿36の151.74km
タスクC:TDT 2時間(MAX10)
表に出ると、積雲も少しづつ見え始めよさげな感じ。早々とタスクAに決定しました。曳航開始11時の予定でしたが、予想外に南風が入ってくるのが早く、あわてて?10時55分(予定5分前)に曳航を開始。全部上がる頃にはだんだん雲がなくなり始め、関宿の東側に収束してストリートが出来始めていた。やばい、野田橋が遠い。どーしよー。スタートゲートオープンを宣言した頃は関宿の真上はブルー。関宿の東側を東から北にストリートが出来ている状況で、見た目にシーブリーズが完全に入ってしまい悪そう。
と、いつもは30分の期限ギリギリでスタートを宣言してくるアクシオン軍団がリアルタイムでスタートを宣言、ほぼ全機がゲートオープン後約10分の内にスタートして行きました。(ゴメンナサイ、でも皆さん良くわかっていてくれて感謝です。)
この日は、私も家族連れでスタート後はモニターも聞かずずっとふらふらしてました。(だって、Day2のかわしまさんがとてもうらやましかったんだもん。)
結局、市川さんに予想をはるかに上回る93.56km/hであっさりと回られてしまい、1000点がつきませんでした。
生還率は63.6%。アウトランディングした人は板倉か栗橋に降りてくれるだろうという予想を越え、ついにファイナルグライドの線上でのアウトランディングが2件。どうも境の辺りから宝珠花まで非常に沈下が強く厳しい状況だったようです。しかもその前の旋回点を板倉の平野に出してしまったので余計厳しかったようでした。反省。対流時間ギリギリまでタスクを延ばしてしまったので、レイトスタートも出来ない、お終いが早いので急がねばいけない、つらいタスクを飛ばしてしまいました。うーん、生還率が上がらない〜。
6日目(4月15日)
もう5日競技が成立しているのでもう楽勝気分。最終日だから早めに終わって閉会式後のんびりしたいな〜とか思いながらウエザーをチェック。昨日よりは明らかに良いコンディションになりそうでした。
TOPは5000ft程度が予想され、積雲もありました。相変わらずシーブリーズの心配はありましたが、それを考慮に入れて曳航開始をいつもより30分繰り上げて10時30分とし、タスク時間を確保しようと考えました。
タスクは平地の熱源をTPに設定して、回りやすさを考慮しました。最終日ですからみんなに帰ってきてほしかった。
タスクA:AST 関宿〜下館駅〜ホンダTC〜名崎送信所〜富士重TC〜境橋〜関宿36の197.43km。
タスクB:TDT 2時間半(TP MAX 10)。
もう、Fix以外は考えていませんでした。ところが、蓋を開けてみると、八溝ラインの日になってしまい、平地の対流が上空の影響やらコンバージェンスのせいでサイクリックなコンディションになってしまい最悪の第2レグになってしまいました。(これが読めなかったのが今回最大の反省点です。もしこれが読めていてこの日が最終日でなければ、もっとも楽しみにしていたAATの日になったはずだったのに。)しかも八溝ラインを楽しんでいる機体からは景気のいい無線が容赦なく発せられよけい選手の心にストレスを与えてしまったと思います。(ゴメンナサイ。)
鬼怒川沿いに2機不整地にアウトランディング。(この時点で穴があったら入りたかった!)この試合中もっとも生還率が悪かったのです。その結果、表彰式には選手の約半分が未帰還またはリトリブに行ってしまい前代未聞の閉会式でした。
最後まで気を抜いてはいけなかったんですね。大反省です。
でも、閉会式で選手の皆様からプレゼントを頂きました。(とてもうれしかったです。やってよかった。)寺沢さんなど早速開封して陽気に酔っぱらってました!。
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Aizawa Naoshi
n-aizawa@ka2.so-net.ne.jp
JA2345 / AW
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その後、預かっていたロガーを返すために10時半まで関宿にいまし
た。
>コンプレインは主として3つありました。
>一つは、距離計算に誤りあるのではないか?という点、
>もう一つは、TDTのフィニッシュポイントについての見解、
>もう一つは、TDTにおけるPmの捉え方についての見解の相違、でした。
>
>この内、距離計算とフィニッシュポイントは相関する関係にあります。
>
>
>一つめ、二つめの距離計算について
>
>この日のタスクシートには、TDTを2種類セットしました。
>2時間と1.5時間。041、10TP、Finish Bonus15%でした。
>しかし、肝心のフィニッシュポイントの指定を落してしまいました。
>
>その結果、フィニッシュポイントが競技者の選択に任されたと判断した選手がい
>ました。
>
>SYE18:6名
>SYE:2名
>その他:2名
>
>というような分布のTDT申告書がスコアラーの元に寄せられたのでした。
>スコアラーは、フィニッシュはSYE18と認識しており、それを優先して距離を集
>計、その結果選手が自分で算出した距離との間にずれが生じ、コンプレインが出
>されました。
>
>主催者側は、タスクシートにフィニッシュポイントを指定しなかった(し忘れた)
>ミスを犯していることを重く受け止め、選手の申告に従って全選手の距離を再計
>算し、結果を修正して発表することにしました。
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>SCには、「達成したTP+フィニッシュポイントまでの距離」-「アウトランディン
>グ(またはタイムアップ)したポイントからフィニッシュポイントまでの距離」
>と規定してありますが、
>日本選手権規定には、アウトランディング(またはタイムアップ)した位置まで
>の距離を評価するような書き方になってしまっていました。
>次回、修整しなければなりません。
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>もう一つのコンプレインだった、Pmの捉え方について、
>
>Pmは日本選手権規定の23.1で下記のように規定されています。
>
>Pm(最高可能点)は、
>1000点
>150kmで1000点
>2.5hで1000点
>のいづれか値の小さいもの
>
>TDTの場合でも、過去2回の日本選手権ではこれを常にすべて適用していたのです
>が、TDTの場合は日本選手権規定22.3.1で速度点は与えられないと規定されてい
>るので、それと矛盾するのではないか、距離を競うタスクなので速度のファクター
>は無視するのが妥当ではないのかという内容のコンプレインでした。
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>というわけで、Pmも修整し再発表となったのでした。
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>蛇足:AATの距離の評価について
>
>AATの距離点の取り方について、世界で流儀が2つあるらしいです。
>
>一つは、実際の最大飛行距離を距離点の満点として評価する
>もう一つは、最低時間で達成した距離を距離点の満点で評価する
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