Naviation 航法の話題


GNSS/GPS

GPSの高度の精度はどのくらいか?

TrimbleGPS解説ページなど良くまとまっているものにも高度測定のことはあまり書いてないのであちこち見に行かないとなりません。引いてみるとSAがかかっていた頃の研究レポートなどが多いのですが、下記がSA解除後の状況として参考になると思います。

Sept 30: Updated Civil GPS Performance Standard (2008)

2008年版のGPS標準。3.8.2Table3.802.では95%で水平17m、鉛直37m。また表3.8-3.では平均地点で95%で水平9m以下、鉛直15m以下、また最悪地点では95%で水平17m以下、鉛直37m以下。つまりごく普通に精度を言う際には水平9m、鉛直15mということができそうです。飛行機の航法のように要求が厳しい場合は17m/37mでも甘い数字ということになります。

2001 GPS SPS Performance Standard Final

下記の参考文献で精度が水平方向13m, 鉛直方向22mとなっている根拠(Table 3-6)。同表でも最悪地点では水平36m以下、鉛直77m以下です。

(第114号) 気圧高度計による高度測定誤差とその補正 (2005)

pp.3-4GNSS(航法衛星システム)の高度誤差について網羅的なまとめがある。さらに航空用気圧高度測定の誤差について類例を見ない良い総説となっている。ご一読を。鉛直精度が水平精度より悪い理由についてはp.4で少しややこしい説明がありますが、要はGPSは三角測量(+時刻修正)の原理なので水平線より下の衛星が利用できないため鉛直精度は悪くなるということですね。

(第103号) GPS信号の信頼度 (2003) ・ (第98号) 衛星航法システムの測位精度に関する信頼性 (2002)

GPS信号のavailability, continuity, integrity, accuracy, MTBF, MTTRについての記載。Block II衛星では6秒の信号ドロップアウトが平均115.6時間毎に発生していたのにDODからは公表がないままだったというのは驚き。受信機の出力としては数十秒から数分間のデータ異常を起こしたという。競技の記録などで大きな問題にならなかったのが不思議なくらい。他国の軍事衛星にどこまで依存していいかの論議のデータとなろう。新しい衛星ではこの短時間ドロップアウトは発生なしとのこと。

GPS Altitude Readout > How Accurate? (2001)

簡潔なまとめ。英文。

The trouble with altitude (msl corrections)  (2006) 

SiRFチップ(I, II, III)使用の場合のNEMA数列の中の標高(MSL高度)であるべき数値が回転楕円体基準だったりジオイド面基準だったりする不具合についての記載。これからするとSiRF使用の機種はかなり注意して高度情報を使わなければならないようです。またポータブルGPSではジオイドモデル値を計算するのではなくて表を内蔵することで数値を拾っているとのこと。簡単にチェックするには北米の海岸で標高が海面下であれば北米でのジオイド高を出力している可能性が高いとのこと。

GPS Altimetry (2004)

パイロット用の簡潔な記述。「ポピュラーな機種での計算間違い」というのは上記のSiRFでのNEMA規格破りのことと思われます。

gps altitude accuracy (2003)

気球の高度記録に関しての短いディスカッション。

 

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