演題19 教育講演:「国際宇宙ステーションでの減圧と再圧」

○嶋田 和人 宇宙開発事業団

日米欧加露の参加による国際宇宙ステーション(ISS)は1999年より組立が開始された。2000年9月には若田飛行士の搭乗するスペース・シャトル飛行で新たな構造が追加される予定である。

スペース・シャトルでは16年間で45回の船外活動が行われたが、ISSでは主に組立作業のために5年間で166回の船外活動が必要であり、運用上の大きな挑戦と認識されている。

国際宇宙ステーション内は酸素21%、窒素79%で1 ataである。一方で宇宙服は主に手指の可動性を確保するのが工学的に困難であるために内圧は1 ataを達成できていない。米の宇宙服が0.34 ata、露で0.39 ataでいずれも純酸素環境である。1 ataの船内から宇宙服に移動するには潜水での浮上と同じく規程の手順に従った減圧を行わなければならない。潜水作業と同じく減圧に長時間かかると運用性が悪化するため、ある程度DCIのリスクを許容する必要がある。

昨年まで認可されていた減圧手順は、初期滞在の3名の飛行士のうち2名が船外活動の前日にエアロックに入って0.69 ata下で就寝し当日純酸素で脱窒素を行うというもののみであった。これでは船外活動以外の作業の能率が著しく阻害されるため、新規に所用時間を短縮した減圧手順が認可された。

講演では新規減圧手順に加えISSの全般についても紹介予定。

 

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