2004817

 

 

航空協会御中

 

 

 

 

 

2004年FAI-CIMP(医事委員会)報告

 

 

 

 

 

 

CIMP日本委員・CIMP Vice President

嶋田 和人

 

 

 

 

 

参加報告

速報FAX

(参考)航空競技会のドーピング検査の現状

日本報告

会議後の通信

事前資料

JAA-NPAへの嶋田コメント

議題

議事録

各国報告

NPA FCL-3-21扉ページ


2004年FAI-CIMP出席報告

日本委員・CIMP Vice President

嶋田 和人

 

1          概要

 2004年のCIMP会議は他のイベントとは独立に618日、19日にスイス・ローザンヌのオリンピック博物館で開催された。ローザンヌは会議のホスト国がなかった場合の開催地である。
 前回に引き続きWADAドーピング規制に関し討論があったのに加え、JAAのクルー医学基準の改定について長時間討議した。

2          出席国

日本(嶋田)に加え下記代表が出席した。FAIからはMax Bishopが同席。

Dr P. Ortiz Portugal

Dr. T.C Killeen Ireland

Dr B. Schober Austria

Dr E. Vapaavouri Finland

Dr J. Knueppel Germany

Dr P. Christofides Cyprus

Prof A. Dal Monte Italy

Dr J. Marek Poland

Dr H. Lindholm Sweden

Dr R. Maire Switzerland

Dr P. Saundby United Kingdom

3          役員会(618日午前)

全体会に先んじて役員会が開催され、嶋田もVice Presidentとして参加した。

3.1        WADAから事前に問い合わせのあった件、アルコール許容濃度とベータ・ブロッカーの扱いについて論点を整理。

3.2        騒音については国別報告に綴じることとなった。

3.3        WADAの禁止薬物については全物質リストを作成するのは現実性を問われるものの、米国とイタリアがこれを主張しているとのこと。

3.4        JAAのクルー医学基準はヨーロッパのみのものであるが、医学内容については世界共通であるため、その改定コメントについて論議することとした。

3.5        ICAO Annex 1についての情報があった。

3.5.1   マルチクルーについての議論あり。

3.5.2   商用気球の運用について議論あり。

3.5.3   ICAOでは訓練はコマーシャル運用ではないとしている。

3.5.4   FAI代表としてJAA?からピーター・エリクソンなど3名が参加している。

3.5.5   15日間会議を行っており、FAIへの負担が重い。改善が必要である。

3.6        ヨーロッパではJAAに代わってEASが航空を律するが、これは法的存在となるのでJAAと立場が異なる。

3.7        スイスのハンググライダー25周年記念ビデオの中に身体障害者のシーンがあり参考になる。

3.8        昨年のドイツ報告の中に模型での傷害事故があり、ヨーロッパでは周波数の統制が問われている。日本でも死亡事故があり、模型航空機の運用に際して安全の面からの標準化が必要である。ヨーロッパではイスラエル製の大型UAVについての懸念がある。

3.9        2005年8月のワルシャワでのICASM総会にはCIMPのセッションを設けるべく努力することで合意された。ポーランドが役員会に出席していないためそのプログラム立案を待つ。

3.10    英国内にはFAA登録の飛行機が800機ある。JARで登録について議論されているのはこの背景のため。

3.11    イタリア、スペインではドイツ登録のグライダーが増加している。

3.12    これら登録国の問題は厳しい規制にあり、他の国の登録を呼び込んでいる。

3.13    フランスでのFAI総会は1014日で記念イベントが予定されている。

3.14    WADAアルコール濃度について。1.02.0がオプションであろう。アルコールを排除するとマリファナなどの扱いの問題が生じる。



 

4        CIMP技術セッション(618日午後)


4.1        Max Bishop / FAIの報告

4.1.1   WADAの出資は三分の一ずつIOC、各国、各IFである。

4.1.2   2003年のFAIWADAコード受諾にはNACFAIともに資金の拘束があった。

4.1.3   スポーティングコードにWADAコードが入ったため、実際にTUEが出てきている。グライダーからもあった。

4.1.4   国際レベルの選手についてはRegistered Testing Poolに入るためTUE処理をきちんと行う必要がある。

4.1.5   現状では最新の世界選手権のメダル者だけTesting Poolリストに入れている。

4.1.6   Out of Contest Testでは所在を知る必要があり、さらに検査コストの250450ユーロがかかる。

4.1.7   当初WADAと契約すれば何件かは無料で実施できるという話であったが資金がないことが分かった。

4.1.8   Bishopassociation of Ifsの役もしているが、IOCは費用はIFが払えと言っている。

4.1.9   大会中のテストはドーピング側の対策が進んできて意味が薄れている。

4.1.10       FAIスポーティングコードについてWADAはペナルティー期間最短3ヶ月という項以外は認証している。

4.1.11      World Games 2005にパラシュートがありこれが対象となる。

4.1.12      大会外のテストの費用の負担者であるが、どこかのagencyと契約する必要がある。カナダのAnti-Doping International社はその一つ。ADIは実施については各国の組織に委託することがある。

4.1.13      FAIコードの改定に際してはエキスパートである他IFのドーピング検査担当者と競技しながら作成したため作業がスムーズにできた。

4.1.14      WADAが直接大会外テストをすることは今後なくなる見通し。

4.2        討論

4.2.1  (伊:薬剤をコーチが持っていることをFAIが捜索可能か?)不明。

4.2.2   イタリアではドーピングは法律違反である。

4.2.3   イタリアではボートレースでホルモン摂取が行われた事例がある。

4.2.4   アルコールについて1.0では引っかかる例が多すぎるであろう。

4.2.5   現在のwordingを変えないことで合意。

4.2.6   (嶋田)FAI Independent Panel(検査が陽性だった場合の処置)、TUE Panelについて対応できるように合意を形成すべきである。

4.2.7   Independent Panelは例えば自転車競技では5名が勤務している。TUEについてはパラシュートとグライダーで各一件提出されている。

4.2.8   Pool(現状はパラシュートのみ)からのTUE処理が必要である。

4.2.9   居所報告については34日以上のキャンプ訓練などの場所の報告でよいであろうという見解で合意。

4.2.10      (Bishop) JADATUEを受けなければならないはずであり、もし拒否されたら連絡して欲しい。

4.2.11      Donazepilがメンタルワーク能力を上げるという話があるがWADAではまだ討議になっていないので情報のみ。

4.2.12      (Bishop)今までFAI自身が検査費用を支出したことはない。主催者、NAC、各国WADA相当機関が出している。相当した大会は昨年は3つのみ。

4.2.13      JAR FCL NPA21について’suspected cardiac ischemia’ 以外は合意。


4.3        スイスNAC推薦でMr. Eric GraetzerHumanitarian Operationsについて講演。International Airborne Training Center EuropeNATOEUを顧客にすべくスロベニアの私有飛行場を基地にする予定であるとのこと。

4.4        European Air Safety Agency (JAAの後継組織)
15
の質問が発せられており、個々に検討した。

4.4.1   ICAO医学基準を使うか、EASA標準を新たに作成するかに賛否両論あり。

4.4.2   Essential requirementsは目標でなくプロセスであるとの指摘あり。「英語の使用」に反対あり。年齢制限はその方向。環境について言及する(ICAOは述べていない)。

4.4.3   質問3の真意はFAA登録機体の扱い。第三国の機体による被害の補償は誰がするか。
(アイルランド)耐空検査でエルロンをはずしたり無線機をはずしたりしなければならず、検査費用が高額であるのがFAA登録にする理由である。

4.4.4   Annex2ではフットロンチのパラグライダー、マイクロライトなどは除外されている。グライダー、気球は入っている。European Gliding UnionEASA下での管理を望んでいる。

4.4.5   Private Operationといっても大きなものがある。これを対象とするかどうか議論中。

4.4.6   現在は医学の範疇ではない。イスラエル陸軍のモデルなど大きなUAVがある。大きなUAVの操縦者のライセンスと身体検査はこれからの課題。FAIではUAVのカテゴリーが既にある。

4.4.7   医学の関与不明。

4.4.8   競技機体の安全性の扱いが不明。現在は対象とされている。

4.4.9   コマーシャルエビエーションを対象としたもの。

4.4.10       この項はWarbirdを対象としている。2.5トンか5.7トンか未決。

4.4.11       民間委譲になるか否かの話。パラシュートは対象になっていない。European Gliding Unionが各国グライダー連盟に委託する方式は各政府が好まないのではないか。

4.4.12       (a)についてPPLでコーポレイトのジェットが飛ばせるかという話。医学の関連あり。グライダーを含む軽量機についてクラス2が必要か? Private PilotSport Pilotの境界線はどこか? ドイツではJAAの身体検査医の三分の一が辞職してしまったという。100km以内に身体検査医のいないエリアが出てきた。フランスでも同様の問題があるという。

4.4.13       曳航パイロット、ジャンププレーンのパイロットの扱いが問題。

4.4.14       BGAのような組織で可か否か。GAがここで初出する理由は不明。重要な項目である。

4.4.15       Q14に同じ?

4.5        オーストリアDr. Schoberによりパラグライダーの事故の発表が行われた。対象の120件のうち死亡は911名。出発と着地時の比率はハングが28%/37%、パラが21%/15%であったとのこと。


5        CIMP全体会合(619日)

5.1        参加者・欠席者確認、死去メンバー追悼。

5.2        2003年議事録の承認。

5.3        委員長報告。

5.3.1   ドーピングの議論があるが、今のところ大きな問題は起きていいない。

5.3.2   WADA規則、スポーティングコードに加えて政府の安全規定があり整合性が課題である。

5.3.3   JAA Medical Subcommitteeのコスト負担は現在は発生していない。

5.4        各国挨拶

5.4.1   独: European Flight Surgeon Associationを立ち上げようとしているが公式情報の収集に困難がある。FAI中の予算費目はCIMP分を計上すべきである。

5.4.2   英: ICAOの代表権について問題がある。
BishopFAIICAOのコンサルト先として認知されている。
英: EASAの医事委員会についてはどうなるか不明。JAAのスタッフはEASAのスタッフにより入れ替わられるのではないか。
(スイス)ICAOではパラシュートは関係せず、グライダーと気球は入っている。
BishopIAOPAICAOに出席している。医学関係者が含まれているかどうかは不明。
英: JARの規定はwebにあるがマニュアルは販売品である。無料で配布を受けているのは各国CABのみ。オブザーバーは以前より無料配布を求めている。

5.4.3   フィンランド: 視力の国内基準が変わった。ICAO準拠になり+-35(初回)8(更新)になり整合が取れた。レーザー手術についても今年3月に許可となった。
(独)独眼の立体視については7年前に研究が出ている。

5.5        NPAのコメント作成
Minutes
参照。

5.6        HFACSについての議論
独代表からHFACSの採用についての提言あり。スウェーデンでは事故半減プログラムの4年目とのこと。

5.7        役員選挙
委員長は再選、Vice Presidentは日、キプロス、フィンランド、伊。

5.8        日程

5.8.1   FAI総会9月か10月。FAI2005はパリで100年行事あり。

5.8.2   ICASM200553回)でエアスポーツ医学パネルを行う。

5.9        ワーキンググループ

5.9.1   HFACS 独、日、スウェーデン、キプロス、オーストリア。

5.9.2   ホームページパネル 日。

5.9.3   ドーピング 伊、スイス、ポーランド(Gregory

5.9.4   次回日程はICASM (www.icasm2005.org)828日(日)〜91日(木)の開催なので828日にCIMPを想定して準備を行う。