オカルトに気をつけよう

オカルトに気をつけよう

うつ病になると、どうしても何かに頼りたくなる。
そして、なぜかオカルトめいたことに可能性を求めたがる。
巷にもオカルト療法が流行っている。
催眠療法だの、前世療法だの、もう、たーくさんある。
そして、それらは薬よりもはるかに効きそうな気がする。
怪しい宗教だの、なんとかセミナーだのすら、うつ病に効くと言っているらしい。 でも、オカルトは、薬よりも副作用がある。
しかも、オカルトでは、うつ病は治らない。
うつ病が治って、冷静な判断ができるようになったら、好きにしていい。
それは個人の趣味だ。br> 自分の前世がクレオパトラで、その夢の中で、恋にでも落ちてくれ。

1.オカルトとは何か?

 オカルトとは、自己矛盾と滑稽さを抱えた論理のことだ。 自己矛盾だけなら、ほとんど全てが当てはまるが、そこに、そこはかとない滑稽さが必要だ。
 宗教は自己矛盾を抱えるが、歴史あるものには、人間の深遠が宿り、深い理解がある。そこには滑稽さはない。 新興宗教と呼ばれるものにオカルトが多いのは、まだまだ、歴史の荒波を乗り越えていないからだ。だからどうしても、指導者の心の欲望や信者の社会的異常さが暴走してしまう。それが魅力で、つい、入信しちゃう人がいるんだけれどね。
 治療でも同じである。 前世療法とか、なんとかセラピーだとか、巷には、とにかく、自己矛盾を抱え、しかも滑稽なものがあふれている。 これは、まだ、精神医学や臨床心理学が未熟であり、その体制を整っていないことにも起因する。 怪我を前世療法で治す人はいない。ガンなどの難治疾病も、そのターゲットになりやすい。 何とかキノコや何とかダインが効くといえば、それに多額のお金を払うだろう。 医者にも見捨てられているのだから。 しかし、もし、それほど効くのなら、すでに欧米の薬品メーカーが採用して、 正式な医薬品として堂々と商売にしているはずだ。彼らのビジネスセンスは、それほど甘くはない。
 よーく、考えてほしい。 まずは、怪しいものかどうか判断できるようになってから、怪しいものに手をだすこと。 これは一見矛盾した意見だが、とても大切なことだ。

2.個人的な偏見による怪しいオカルト治療

 ここでは、あくまで、私の個人的見解に基づく怪しいオカルト治療を示そう。 まあ、いろいろと異論や反論はあるだろうが、 実施されておられる方は、本当の自信があるなら、無視してくれればいいだけのことだ。 あくまで、冷静な判断能力が減退しているうつ病の人のためのものである。

@前世療法
前世があるのかどうか知らないが、あったところで、どうなるものでもない。 過去は変えられない。むしろ、自分の過去の記憶を勇気を持って見つめ、その過去を清算する方が良い。
ただし、前世を仮想し、その位置から未来の自分の夢や希望をイメージするのは有効だと思う。 前世療法を実施してもらうと、涙が出てきたり、心の重荷が取れたような気分がする。 しかし、それは一時的な刷り込みでしかない。いつまでも、過去や「前世」の自分に縛られたままになってしまう。 真の自分は、今、ここにある。それ以外には、いない。 過去に希望をもっていては、前に進めない。 現在を見つめ、未来を創る作業こそが、人間の精神と心なのだと思う。
A霊障
人口が一億もいれば、霊だとかオーラだとかが見える人がいるのかもしれないが、 少なくとも、そうした能力を持っている人は、そうした能力を表には出さないだろうし、 それで商売はしないと思う。
超能力で人が浮いたとしても、驚くに足らない。
鉄の塊の飛行機は、毎日、空を飛んで、それを商売にしている。 その方がすごい。UFOも取るに足らない。 F18の一機でも打ち落としてくれるなら別だが。
霊障も同じである。それを出来ると公然と言っている人には、ほんとうの霊は見えないし、現れてこない。
これは、ある意味での集団催眠や刷り込みでしかない。
ただし、自分の先祖を敬う気持ちは大切だと思う。 それは、自分という存在が、過去のたくさんの生きた人生の結果、生まれてきたものだからだ。 先祖や自分と縁のあった方々の「霊」を大切にすることは、自分そのものを認めることにつながる。 狸や狐の霊に脅えているくらいなら、まず、自分にゆかりある墓の前で、手を合わせたらどうだろうか? かならず、その心は救われた気分になるだろう。 自分の過去と向き合い、自分が今、ここに存在している、ということを感謝する気持ちが大切だと思う。
(でも、本当は、すごい人がいて、あなたの背後霊を見ることの出来る人がいるんですよ。 教えてほしい?もし、本気ならば、その方と交渉してもいいのでが、お忙しい方なので、難しいかもしれません。 でも、彼は本物です。私が保証します。本気でしたら、私まで連絡をください。 ・・・というのが、まあ、その道の手だ。 これに連絡をして、100万円払ってしまうんだな、これが。)
B占い
実は、未来を占うことはできない。 占ったとたん、未来が変わるからだ。 占いと商売にしている人には申し訳ないが、占えるのは、今の自分の心の状態だけだ。 未来はわからない。
わかっていれば、まず、占い師は自分の未来を占えばいい。
ビジネスでやる場合、それは、本人のお悩み相談の域を超えない。
本当の占い師は、そのことを良く知っている。 彼らは、経験を積んでいるので、人の観察能力や推理能力に長けているのだ。 だから、よく当る。ただし、今のあなたの心境や状況に関しては。 その解決案を占いとして示すから、皆、賛同するだけだ。けれど、未来はわからないし、保障もできない。 彼らには、占いが外れた場合の決め言葉がある。 「未来は、今のあなたの心の有り様でいくらでも変わるものです。 ですから、未来が占いの結果を外れたのは、あなたの心のそのもの弱さです」
いや、弱いのはわかるんだよ、精神そのものが弱っているんだから。だから、どうしたらいいんだい?それを教えてくれよ!・・・なんて言ってはいけない。怒られるだけなので。
C潜在意識ビジネス
潜在意識は流行りらしい。潜在意識さえ上手く扱えば、どうにでもなる、という風潮なのだそうだ。
けれど、潜在意識とはなにか?
フロイトが唱え、ユングが昇華させた潜在意識とは、実在なのだろうか?
まして、集合的無意識とかシンクロニシティとかの概念は、いかようにでも解釈できる。 しかし、それほど簡単なものではないだろう。
なぜなら、潜在意識は、科学的なデータとして観測できないからだ。
ここで、はっきり言おう。
潜在意識は、魔法の玉手箱ではない。
潜在意識は、今のあなたの裏に隠れている、弱く、醜い存在だ。
だからこそ、人間は、複雑な心のバランスを取ることができるといえる。
罪を犯した人が、聖者になれる。お坊さんが、詐欺で捕まる。
この二面性が潜在意識のなせるワザだ。
潜在意識に触れることは出来ない。触れた途端、それは顕在意識となるからだ。
では、どうしたらいいのだろうか?
顕在意識と潜在意識のバランスを取りながら、生きていくという柔軟な自己を持つ必要がある。
今の自分の有り様を認め、過去を清算し、明確なヴィジョンを作り、 常にそれを意識しながら、イメージの中で、未来の準備をしていくことしかない。
潜在意識は見えない構造だ。だから、そこには多くの可能性がある。
その確実な操作技術を、まだ、私たちは持ち合わせていないし、おそらく、まだ持ち合わせる必要もない。なぜなら、柔軟な自己のない世界は、自己の崩壊しか招かないからだ。
そのことを理解してほしい。
かつて、ヒットラーは、集合的無意識を操作し、集団を狂気へと駆り立てた。ヒットラーの演説は、1/fゆらぎをもっていて、集団の心理にたやすく刷り込みさせることができたという。そして、その結果、強制収容所における虐殺という悪夢を生んだ。
これが、個人にも集団にも幸せなことであるとは、誰も認めないだろう。
すなわち、潜在意識を操作することは、実はとても危険な行為なのだ。
ともすれば、個も集団も、その崩壊を招きかねない諸刃の刃である。
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